「ほんとうのランニング 著者:マイク・スピーノ」(読書ノート)

マインドフルネス・ランニングの名著「ほんとうのランニング」が初邦訳!!と昨年末にランニング系メディアで話題になっていた本を読みました。(1ヵ月以上、過ぎてしまった…)1976年に出版されてから50年近く過ぎているのに最近に書かれたような内容で、結論から言うと何度も繰り返して読んでしまう本です。

 

購入のキッカケ

本屋に行くと無意識にスポーツ書籍が並ぶ棚の前にいます。今回は池袋の三省堂書店で目に留まりこれは買う本!と判断しました。ランニング系メディアによる刷り込みですね笑。

 

ランニングをしていると、その時の自分の状態に向き合う「マインドフルネス」な状態になります。そういう視点が50年ぐらい前の本にどう書かれているのか気になりました。

 

キャプテン・マイク

ランニングを初めてまだ1年未満…いくつかのトレーニング本を読むと1950年頃にはインターバルなど強度・時間を管理する基本的なメニューはすでに完成していたのだろう、と想像します。しかも本書に登場する動物の動きからアプローチしたセラティ、練習中の状態をみてインターバルを変化させたイグロイといったコーチもこの時代に存在していたことは、とても興味深いです。

 

セラティとイグロイに影響を受けた著者のマイク・スピーノが「心と身体とスピリットが一体となったランニング」をこの本で伝えてくれます。

 

マイク・スピーノは、ヒューマン・ポテンシャル運動における成長センター「エサレン研究所・スポーツセンター」のディレクターを務めたようなので、トレーニングを精神的な部分の成長も含めて総合的に人間性を高めることを重要視していた、と理解できます。


そのキャプテン・マイクが書いた本だから、マインドフルネス・ランニングの名著と言われているのでしょう。

 

本の内容

本書の中では、同じ動作を繰り返して義務のように…修行のように走る「ジョギング」ではなく、多様な動き、さまざまなテンポで走る「ランニング」をすることで、肉体的かつ精神的な驚きのチャンスにしよう、そしてランニングで自分と向き合い、限界を試し、精神の探求を始めよう…と。

 

前半部分を読むだけで、ハマっていきます笑。

 

ゲイト(足運び)とテンポを変えれば、もっと上達し、走ることを楽しめる、トレイルの下りを走るように細かいステップで刻むと…など思想だけでなく具体的なテクニックやメニューも掲載されています。

 

色々書きたいことがありますがネタバレになるので止めておきます。

 

所感

翻訳本ということもあり、ノウハウ本のような読み易さはありません。参考になりそうなメニューも文字だけ…ということもあり、文字を読んで自分の身体を動かす、を繰り返してみないと体感できない部分がたくさんあります。だからこそ何回か繰り返して読むことで理解するや気づくことが多いです。


おそらく源流になっている本なんだろうと思ったので、出会えてよかった本でした。(この内容を薄めたものを何度か雑誌の記事で読んだ気がする…)

 

さて、走っている自分の姿を動画で撮影してみると子供が走っているようには全く見えません。不格好なオッサン…いつからこんなフォームになったのか不思議です。

 

でも芝の上を裸足になって走ってみたら気持ちが良いです。神社の砂利、アスファルトの上を裸足で歩くだけでも、おもしろい感覚…
楽しく走って少しずつ強くなれている今の感じを続けていきたい、と思う今日この頃です。

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